追伸の作成:せっかちな読者に訴えかけるには?
コピーライティングを勉強したり、実際にニュースレターを書いてみたりしていると、
ふとある考えが私の中に浮かびます。
それは、
『本当に、この文章って読まれているのかな?』という疑問です。
こんなこと考え出したら、
『誰も読んでくれないんじゃないか?』、
『最初の出だしだけ読んで、あとはゴミ箱行きだったりして・・・』
などとネガティブな考えばかりが浮かんできてしまいます。
こうなってしまうと、疑心暗鬼になってライティング作業が進まなくなったり、
涙で枕元を濡らしたりする日々が続いてしまいます。
あなたがコピーライティングを勉強するに当たって、かならず同じような疑問を持ち、悩む時がくると思います。
そんなあなたに朗報があります。
それは・・・
『お客様は基本的に、コピーを読まない生き物だ』という事実です。
あなたがアイデアを絞りに絞って作った文章が読まれることはありません。
あなたが、検討やリサーチを重ねて作った文章が読まれることはありません。
なぜなら、人は『別に文章なんて読みたくないよ』と思っているからです。
だから、『もしかしたら、読まれないんじゃないかー!?』と悩む必要なんてまーったくないのです。
もしかしなくても、読まれないんです。
だからと言って、『どうせ読まれないんだったら何もかも諦めよう』と言っている訳ではありません。
たとえ人数が少ないとしても、読んでくれる人がいるなら、
その人の『心』を引き付けるために最大限の努力をするのがコピーライティングの心得なのです。
さて、運良くあなたの文章を読んでくれる人がいたとしても、まだ安心することはできません。
なぜなら、文章を読みはするものの、
『どうせ興味ないけど、とりあえず見てみるか』的な人や
『どうせ興味ないから、概要だけ見てみるか』的な人も多くいるからです。
そういった人たちの疑問はただ1つ、
『結局、この文章は何を言いたいんだ?』です。
コピーライティングにおいて、この質問に答える部分を『追伸』と言います。
今回はこの『追伸』について、その役割は何か・どんなことを書けばいいのかに関するフレームワークをご紹介します。
『追伸』って何のためにあるの?
先ほど述べた『とりあえず見てやるか』と思って読む人は、
あなたが書いた文章を手にして、どんな行動をするか分かりますか?
正解は『流し読みする』です。
彼らの疑問は『結局、何が書いてあるわけ?』なので、その該当箇所を探そうとしているのです。
あなたが頭を悩ませながら作成したキャッチもボディもクロージングも彼らにとっては、『読むべき』場所ではありません。
そこで、彼らに向けて『ここを読んでいただければ、今回のオファーの概要が分かります!』と言える文章を用意するのです。
その文章のことを『追伸』と呼びます。
『追伸』には、
1、商品のベネフィット 2、希少性 3、あなたの熱意と愛情 |
を記載します。
せっかちなお客様が『追伸』を読むことで、
『ほぉ?!!この文章で紹介されているオファーはなかなか魅力的だな。ちょっと初めから読んでみようかな』
と思ってもらえたなら、『追伸』は成功と言えるでしょう!
では、以下に『追伸』のそれぞれの項目について説明していきますね!
1、ベネフィットを総復習
『追伸』でお客様に伝えるべき1つめは、商品・サービスを購入することで、
あなたがお客様にお約束できる『お客様の未来の姿』です。
これをマーケティング用語で『ベネフィット』と言います。
ベネフィットには、『機能的』ベネフィットと『心理的』ベネフィットがあります。
『機能的』ベネフィットとは、
『こんな便利なことがありますよ』、『こんなに楽できますよ』といった
物理的で目に見える変化のことです。
一方、『心理的』ベネフィットとは、
『こんな嬉しい気持ちになれますよ』、『あなたは優越感を感じることができますよ』といった、
お客様の気持ちの変化のことを指します。
例えば、介護保険の通所サービスに関して言えば、
『機能的』ベネフィットとして、
『外出する習慣ができる』、『施設で運動やトレーニングすることで体力がアップする』などが挙げられます。
また、『心理的』ベネフィットとして、
『友人とお話しする楽しみが持てる』、『体力アップして自分に自信を取り戻せる』などを挙げることができるでしょう。
このように物心両面から見て、あなたが『お客様に約束できる未来の変化とは何か?』を記載するようにしましょう!
2、『希少性』を総復習
『希少性』はクロージングコピーで登場する項目です。
『追伸』では、お客様にクロージングで紹介した『希少性』を再復習してもらいましょう!
※『希少性』に関しての詳細は、クロージングのページを参照してもらえると嬉しいです!
希少性には全部で7つの要素がありますが、
その中でも特に『人数』、『数量』、『期間』の希少性は必ず伝えるようにしましょう!
なぜなら、この3つは希少性の中でも、特にお客様の心を動かす効果が高いからです。
また、『クロージング』における希少性は、
『今回のオファーがどれほど魅力的であるか』を説明するために用いるものでしたが、
『追伸』における希少性では
『今回のオファーは限られた人にしかできないものなのだ』という緊迫感も合わせて伝えるようにしましょう!
クロージングで希少性を伝える目的は、
『このオファーは限定のものだから、早く申し込まなきゃ手に入らないじゃん!』と気付いてもらうことなのですが、
中にはそこまで深くメッセージが伝わらない読者もいます。
そんな人に向けて『追伸』で
『今回は○○(人・数・期間の限定)のため、お客様へのオファーは今回限りとなります。興味を持っていただけた”あなた”にぜひ手にしてほしいと思っています。まずはお電話下さい!』のように、緊急性を明言しましょう!
このよう明言することで、クロージングで『お得感』は感じても、『緊急性』を感じていなかったお客様に、
あらためてメッセージを送ることができるようになります。
3、あなたの熱意と愛情
最後に『追伸』で伝えるべきは、あなたの熱意と愛情です。
熱意とは、開発者・提供者による商品やサービスへの思い入れのことです。これはわかりやすいと思います。
では、愛情とは何でしょうか?
『あなたが商品やサービスのことをどれだけ愛しているか?』
違います。それは情熱に含まれています。
ここでの愛情とは
『あなたが持つお客様への愛情』です。
コピーライティングの心得の1つに
『大切な人へラブレターを書くつもりで文章を書く』というものがあります。
あなたはコピーライティングという『ラブレター』を通じて、商品やサービスを紹介したいと思っているのですよね?
それはなぜでしょうか?
それは、・・・
『この商品・サービスはめっちゃ良いよ!これを使うことは、あなた(読者)に絶対にプラスになるよ!』
『商品やサービスを通じて、大切なあなたに、もっと輝いた未来を手に入れてほしい』
という想いや願いがあるからではないでしょうか?
お客様の事を想い、お客様に素晴らしい未来を手にしてもらいたい・・・そのために情熱をこめてラブレターを書く。
そこにあるのは、あなたのお客様への愛情です。
その想いや願いを『追伸』で記載するようにしましょう!
・・・ん? ちょっと私自身が熱くなりすぎて、
『結局、愛情って何書けば良いの?』状態になってますかね(汗)
具体的にいうと、愛情では・・・
『ベネフィットの念押し』と『今回のオファーを逃すことのデメリット』の2点を伝えてください!
(「はじめから、そう言え」って言われそう・・・)
でもこの2点と愛情とはイコールだと私は考えています。
『この商品・サービスは、あなたの未来をプラスに変えてくれる!手に入れないこと自体が、あなたの不利益になるんだ』
と伝えることは、お客様のことを想っているからこそ出てくる愛のメッセージだと思うからです。
ちなみに、この愛情を伝えるというポイントがピンとこない方もいるかも知れません。
『お客様への愛情?そんなの知ったことじゃないよ!こっちは商品が売れてくれれば良いんだよ!!』
そんな風に考える方もいると思います。
その気持ち、よ〜く分かります。
以前の私が全く同じ気持ちでしたから!
でも、そんな気持ちになるの原因は、ただ1つしかありません。
それは、『あなた自身が商品・サービスについてリサーチ不足』だということです。
あなたが商品のことをリサーチできておらず、
商品の素晴らしさを理解できていないから、商品を勧める意義が分からなくなっているのです。
もっと言えば、商品やサービスのことを愛していないのです。
十分に知りもしない人を自分の”大切な人”に紹介することは出来ないように、
十分なリサーチもしていない商品を自分の”大切な人”勧めることはできないのです。
もちろん、コピーライティングには幾つかのテクニックがあるので、
それを使えば、リサーチ不足な商品でも効果的なコピーが書けることもあります。
でも、そんなことが1度や2度続くことがあっても、それはライティングテクニックがたまたま機能しただけの話であり、
真の意味であなた自身のライティングスキルが向上したわけではありません。
また、お客様の感性は鋭いので、
ライティンテクニックに頼ったコピーはすぐに『この文章は胡散臭いな』と見抜かれてしまい、
お客様の『心』を動かすスタートラインに立つことすら出来ません。
そして、そんなコピーを書くあなた自身の評判も落ちてしまうことになります。
私自身も、このような経験をしたからこそ
『ああ、上っ面で文章を書いてもダメなんだ。もう一回コピーライティングの作業と真剣に向き合わなければ!』
と痛感したことがあります。
あなたには、最短で成功してもらいたので、こんな苦悩を経験する必要はあません。
要は、自分自身が商品のファンになるくらいに商品のことを調べてもらえれば良いのです!
商品のファンになって、『これを大切なあの人にも教えてあげたい』という気持ちになれれば、自然と文章は溢れてきますよ!
せっかちな人を振り向かせよう!
今回は、コピーライティングにおける『追伸』に関するフレームワークをご紹介しました。
『追伸』は、全体の『まとめ』にあたります。
今回のフレームワークを参考にしながら、オファー全体の中であなたが伝えたいことを整理してみてくださいね!
また、
『これは結局何が言いたい文章なんだ?』と概要を知ろうとする人や、
『とりあえず、いくらでもなの?安いの高いの?』と値段が気になっちゃう人・・・
こうした『せっかち』な人達は、『せっかち』だからこそ、追伸をみてくれる可能性が高いです。
彼らにしっかりと「オファーの概要を伝えられているか?」も確認しながら、文章を見直してみてくださいね!
せっかちな人が
『んん!?ちょっと内容が気になってきたな。初めから読んでみようか』と思ってもらえるように、
『追伸』のコピーを見直していきましょう!
その際は、あなたの身の回りにいる『せっかち』な人に文章を見てもらいアドバイスをもらうのも良いかも知れませんね!
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